Genesisの衣服着用時、用意されていないShapeは自動生成モーフ(Auto-Generated Morphs)が働き、自動で体型にフィットします。
ですが、ボタンや飾りなど、硬質な形状のものまで変形してしまい、残念な形になってしまいます。
Polygon Group Editorで"Rigidity(リジディティ)"グループに割り当てると、形状変形を回避することができます。
Rigidityグループは、Poserのダイナミッククロスの「リジッドグループ」と同じようなものです。
課題は残るものの、とりあえず忘れないように手順をメモしておきます。
(研究中につき、間違っている可能性があります)。

ここでは、チョーカーを作成します。
Choker
飾りの部分を独立ボーンにし、自動生成モーフによる変形も回避します。
Polygon Group EditorもWeight Map Brushも、起動は”Tools"メニューから、編集は[Tool Settings]タブで行います。

《参考にさせていただいたもの》
Protecting Mesh from Morph Distortion with Rigidity Maps(DAZ)
Rigging clothing in DAZ Studio with rigidity groups(youtube)
<<手順>>
■準備
Genesisに合わせてモデリングしたものをDAZ Studioにインポート。
Transfer Utilityを起動し、Genesis用の衣服に変換する。
01
余計なボーンを削除し、バラバラなFaceGroupを整理する。

■ポリゴングループの作成
1. Polygon Group Editorを起動。
新規ボーンに割り当てるポリゴンのグループ(Face Group)を新規に作成する。
サーフェイス(材質)のSilverがここでは相当するので、SurfaceグループのSilverにある""をクリック。
01
Silverにあたるポリゴンが選択状態になる。
ちなみに””をクリックすると、その部分のみ選択から差し引かれる。

2. Face Groupで右クリック"Create Face Group"。名前を「Cross」とした。
02

3. 2で作成したFace Groupの”Cross”で右クリック。"Assign Selected Faces to Group"で選択しているポリゴングループをCrossに割り当てる。
03

4. Crossは変形させたくないのでRigidityグループにも割り当てる。
Rigidityを右クリックし"Create Rigidity Group from Selected"。
04
名前を「Cross」とした。

5. RigidityのParticipantsに割り当てる。
05

6. Crossとストラップの接続部分をRigidityのReferencesに割り当てる。
06

■新規ボーンの作成
1. Joint Editorを起動し、ボーンを作成する。
右クリック"Create Child Bone"。名前を「Cross」とした。
01

2. [Selecting Group]を"Cross"に指定。
02-1
"Memorize Figure Rigging"でボーンの初期位置を記憶させておく。
02-2

3. Weight Map Brushを起動。
作成したボーンの「Cross」ノードを選択し、X AxisのXRotationを選択。
ビューポートで右クリック、"Fill Selected Faces"
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100%で塗りこむ。
03-2
真っ赤になる(初期設定の配色の場合)。

4. XRotationを"Copy Selected"。
04-1
YRotationとZRotationとScaleに”Paset selected”。
04-2

■Rigidityの編集
1. Polygon Group Editorを起動し、Rigidityに割り当てたポリゴンを選択状態にしておく。
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Tool Settingsタブの"+"マーククリックでも選択できる。

2. フィギュアのルートを選択する。
Weight Map Brushを起動し、[add map]を押して“RigidityMap”を作成する。
02

3. 作成したRigidityMapを"Fill Selected Faces"から100%で塗る。
03

4. Polygon Group Editorを起動。
右クリックかオプションから"Edit Rigidity Groups"を起動。
04

5. Scaleの各項目をNoにする。
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6. Shapeを適用して確認する。

Victoria5を適用。
06-1
ちゃんとRigidityが機能して、飾りが変形しないことを確認。
(ストラップ部分が残念な変形をしているのはとりあえずスルーで)

Rigidityをしないと…
06-2
残念な変形になる。

■その他
NeckノードのCrossのウェイトマップが0%(屈伸の影響を受けない)なので、それに合わせて、Neckを屈伸させて確認しながら、Crossとの接続部分にあたるストラップのウェイトマップを調整する。
01

■課題
身長が大きく変わるShapeに独立ボーンが追従せず、回転軸がずれる。
Shape用のFBMを自作し、手動で置き換えたものはちゃんと追従する。
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△FBMMichael5を自作モーフに置き換えたものはずれない。

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△自動生成モーフのFBMMichael4ではずれる。

どこか手順を間違えているか設定があるのかも。今後の課題。